動物看護師
2022.07.31
動物看護師の気ままブログ 看護記録#05
むかし話をひとつ。
むかーしむかし、海遊館に入社したばかりの飼育係がいました。その娘さんは、念願の飼育係になれたことにとても喜んでいました°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°
ところが、2年ほど経って仕事にも慣れたころ、漠然とした不安が押し寄せてきました。
『このままずっと飼育の仕事をさせてもらえるかな。。。』
『体力が落ちてきた時、必要とされるだろうか。。。』
不安は募るばかりです(@_@;)
なぜなら、娘さんはこれと言って目立ったところの無いフツーの飼育係。なんの取柄もありません(>_<)ザンネン
横を見れば、スペシャルな技術や豊かな経験を持った先輩たちがキラキラしていました。 力持ちの先輩は重たい潜水タンクも軽々持ちます。ひょっろっひょろの娘さん、筋力で敵うはずもありませんΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン
『なんとかしなければ。。。。』
と思いつつ、時間だけが過ぎていきます。
そんな時、スーパーベテランのある先輩がくれた言葉を思い出します。
「将来のために、自分に付加価値をつけなさい。」
そうか!自分に付加価値がつけば、きっと先輩たちとは違った武器になるはず!
娘さんは付加価値になりそうなものを必死に考えました。が、魚の名前も大して知らない、トレーニングスキルもない、研究しようにもテーマがない・・・
さて、どうしたもんか。
今から始めて先輩たちにも負けないような付加価値・・・付加価値・・・
迷走しまくりです(@_@;)
ふと気がつけば、担当はラッコやペンギンから魚類に変わっていました。生き生きとした魚たちを見ていると、とても仕事にやりがいを感じます。
ですが、大切に世話をしていても、どうしても調子を崩す魚たちがでてきます。
『なんとか助けてあげたい。でも、どうすれば・・・』
その都度、獣医さんを呼んで、状況と経過を説明して治療をしてもらいます。でも、魚を担当する獣医さんはたった一人。こちらはサメの採血の様子。
左が獣医で、飼育の仕事もして、この当時は治療も検査の準備から片付けまでも、全部1人でやっていました。
『獣医さんの負担が減れば、もっと生きものの治療に専念できるのに・・・ 私に手伝えることはないかな・・・』
と考えていたある日、動物看護師という仕事があることを知ります。
まさに青天の霹靂でした!
動物看護師なら、生きものの傍でずっと飼育の仕事ができるし、獣医さんの負担が軽くなって、その分、診療に時間と体力を使ってもらえる、そうすれば生きものだって絶対ハッピー!!
よーし!動物看護師になるぞーーーー!!(* ̄0 ̄)/ オー!
こうして、めでたく娘さんは動物看護師となりましたとさ。めでたしめでたし。
と、簡単にいくはずもなく、ここから、動物看護師になるまでにも紆余曲折があり、娘さんこと私が実際に動物看護師と名乗れるようになるには、更に数年の歳月がかかりました。
その話は、またいずれ。