キュレーターブログ

少し前に遡りますが、2月9日の「フグの日」にちなんで、世界淡水魚園水族館「アクア・トトぎふ」さんとのコラボ「フグざんまいにふれる」を開催し、両館からインスタライブの同時配信などを行いました。

その配信に向けて、事前に質問募集を行ったところ、予想以上に反響をいただくことができました！ありがとうございます！

配信時間も限られていたことから、当日お答え出来た質問は限られていたのですが、せっかくいただいた質問の数々...、

地道に回答を考えさせていただきました！ 少し時間が空いてしまいましたが、こちらにて回答させていただきます！実際に質問くださった方も、そうでない方もフグの豆知識としてお楽しみいただければ幸いです。

なお、当日はフグのクイズも出したので、ここでも1つ出題。

こちらは新顔のヒトヅラハリセンボン。普通のハリセンボンよりもトゲが短い以外にも違うところがありますが、どこでしょうか？？正解はこのブログの最後で。

①ハリセンボンの赤ちゃんもトゲトゲ？
　⇒針は少なく小さいですが棘を備えて生まれてきます。

②フグは何年くらい生きるんですか？
　⇒種によってまちまちですが、代表的なトラフグで約10年ほどと言われています（水産庁より）

③フグは世界で何種類？
　⇒フグ科魚類として約200種くらいです。そのうち40種ほどが淡水のフグとなります。日本近海には54種が生息しています（2020年発行　日本産魚類全種目録より）

④ウロコはありますか？
　⇒種によって異なりますが、グループによっては鱗の有無や鱗が変化した棘の有無によって種類が分かれるきっかけになったりするんです。

⑤家で飼いやすいフグは？
　⇒代表的な飼育種として知られるのが、小型のフグとして知られているアベニーパッファーです。エサの好みだったり気性の荒さだったり難しい点が多いので飼育する際には入念な準備が必要です。

⑥食べられるフグは何種？
　⇒日本で食用が認可されているのは22種です（東京都福祉保健局より）。それぞれで可食部位なども異なっています。（調理には資格が必要なので食べるならお店などで専門家監修の元で食べるのが安全ですよ！）

⑦なぜ体が柔らかい？
　⇒フグの仲間には肋骨（あばら骨）が無いためお腹が柔らかい感触となります。

⑧フグの仲間でも針を出すのはハリセンボンだけ？
　⇒ハリセンボンの仲間はもちろん、フグ科の仲間においてもとても微小な棘をもつものがいます（マミズフグにも細かいトゲがあります）。

⑨毒について？
　⇒フグの仲間は毒を持つと有名ですが、実際のところ多くのフグではその毒についての詳細が分かっていません。知られているだけでもフグ毒（テトロドトキシン）、麻痺性貝毒（サキシトキシン）、パリトキシン様毒、パフトキシン（ハコフグ類の皮膚毒）など種類は多岐にわたります。毒はエサから取り入れて貯めると言われることが多いですが、獲得機構についてもまだまだ研究され続けている分野と言えます。

⑩人に懐く？
　⇒懐くと表現できるかはお答えしかねますが、かなり賢いのでトレーニングなどもできます。ついてくるのは人から餌がもらえるかもしれないことを認識しているためかもしれません。

⑪フグの歯は虫歯になる？
　⇒経験として飼育に携わっている中では見たことはありません。爪のように伸びる部分でもあるので、定期的に削れているのも虫歯を見ない要因かと思います。

以上、少しお答えすることができなかった質問もあるのですが（申し訳ございません...）、大変たくさんの質問をいただくことができ、担当としてもとても驚きました。ありがとうございました！

またこの記事を読んでフグのいろんなことに興味を持っていただければ幸いです。 気になったことがあれば、現場でもお気軽にキュレーターにお尋ねくださいね！

またニフレルでお会いしましょう！新顔のヒトヅラハリセンボンもお待ちしてますよ～

※答えは背中の模様でした！ヒトヅラ模様の目の大きさ、鼻の形などが違いますね。ほかにも目が少しだけ大きかったりします。実際に見比べてみてください！