みずべにふれる
2023.03.19
行ってらっしゃい、モトモト!
ついにこの日がやってきました。
いよいよ今晩、「モトモト」が恩賜上野動物園にお引越しします!
いろいろ書きたいこと伝えたいこと山々ですが、やはり写真で振り返る「モトモト」ヒストリーが一番良いかと思います!では始めましょう!
ニフレル開業を約2週間後に控えた2015年11月2日の20:00頃。多くの人が見守る中、1台の大型トラックがニフレルに到着しました。
トラックの荷台には、「BUIN ZOO」の文字。地球の裏側、遠くチリからやってきました。 暗い館内を慎重に慎重に運びます。 最後はみんなでワッショイ! ようやくようやく待ち望んでいた生きもの、ミニカバ「モトモト」を無事に搬入です。この時モトモトは2歳4カ月で体重は約140kgくらい。まだほっそりしてますね。 オスの特徴である尻尾の毛もまだ生えていませんでした。 そして、はじめてのニフレルのプールへ。 ニフレルが伝えたかった「ミニカバの水中での生態を、海遊館の水処理技術で培ったクリアな水でご覧いただく」。まさに理想としていた展示ができあがった瞬間でした。
この写真はよく使ってたのでおなじみかもです。 ニフレル開業から約半年、すっかり展示室になじんだよう。まだほっそりしてますが、、、 尻尾の毛がようやく生え始めてきました。 とにかくよく寝てた、というのがこの頃の個人的感想(笑) 2016年7月9日、ニフレルではじめて迎える誕生日。小学生にエサ作りや展示室の掃除体験をしてもらいました。 特製のベジタブルプールでお祝い。以降、毎年誕生日にはエンリッチメントを開催しました。 生きもの五七五も募集。こちらが夏井先生セレクトの句です。秀逸! そして2018年5月24日、「フルフル」とのお見合い初日。バックヤードではお互いの姿は見えないものの、何か気配を感じる、といった感じで、この日はむしろこっちがドキドキでした。
姉さん女房でちょっと気が強い「フルフル」にはやくも頭が上がらない? その後は闘争することもなく近寄ったり離れたり、警戒しつつもお互いが気になる"微妙な関係"が続いたのち、繁殖行動も確認できました。
そして、翌2019年2月21日、待望の第一仔「タムタム」が誕生! 爆発的なかわいらしさで、ミニカバという生きもののことを多くの皆様に知っていただくきっかけになったかと思います。 この頃の「モトモト」。だいぶ貫禄が出てきてますね。 「タムタム」が無事に育ってニフレルから巣立ったのち、2020年10月から第2仔誕生にむけて再びお見合い再開。 この頃はミニカバ担当に経験やノウハウが蓄積されてきたので、発情の周期に合わせてお見合い計画を立てることができたこともあり、2020年6月18日、おてんば娘「テンテン」が誕生!
さらに多くの方にミニカバの愛らしさとともに絶滅の危機に瀕している生きものであることが伝わったかと思います。 テンテンの愛らしさにすっかり注目が集まりがちでしたが、恒例の誕生日エンリッチメントももちろん開催。 昨年末(2022年12月頃)のモトモト。マッサージ大好き。すっかりオジサンもといダンディーな感じ(笑) そして本日この後、いよいよ東京へと旅立ちます。最大3年間の長期不在になりますが、自然界ではすでに2500頭未満にまで減少し、国内には12頭しかいないミニカバの種の保存に貢献してもらべく、寂しくはありますが、誇りを持って送り出したいと思います。