うごきにふれる
2023.01.30
オシドリのトレーニング①
皆さんは、生きもののエサやり体験をしたことがありますか?
そのとき、生きものがエサを食べてくれたよ~という方が多いのではないかと思います。
『生きものが人の手からエサを食べる』
これは多くの水族館や動物園などで行われている給餌方法です。一見簡単そうですが、実はそこには飼育担当の隠れた努力がたくさんあるのです。
野生の生きものは、人の手からエサを食べるどころか、警戒して近寄ってくることがほとんどありません。そのため、まずは人の近くでエサを食べるようにする必要があります。ちなみに人の手からエサを与えることをハンドフィーディングといい、これも立派なトレーニングの1つなんですよ~(^0^)
今回から、海遊館生まれでニフレルに引っ越してきたオシドリたちが、手からエサを食べるようになるまでの長~~~い道のりをお話します!
引っ越し当初のオシドリたちは、知らない場所や人への警戒心がMAX。ほんの2~3メートル近くを通っただけで一斉に飛んでいってしまい、近付くこともままなりませんでした。ガーン...。
ちなみに、お客様がオシドリに近付いたときには、そんなことはありませんでした。なんでぇ...。泣
そんな状態から本格的にトレーニングを始めたのが、2021年12月。最初に行ったことはズバリ『意識改革』です。
これはオシドリたちをびっくりさせないように、
『近付きすぎない!』『近くを通るときはゆっくり歩く!』
といったものです。
とはいえ、相手は警戒心が強いオシドリ。この意識改革を毎日コツコツ続けなければなりません。まるで米粒を1日に1つずつ集めて、大きなおにぎりを作ろうとしているような気持ちです。
果たしてキュレーターの手からエサを食べる日は来るのでしょうか?
次回、『オシドリのトレーニング②』 お楽しみに!