学術研究
2023.01.25
超音波にふれる
ニフレルでは、昨年4月に"毛フグ"ことパオ・バイレイの繁殖に国内で初めて成功しました。
こちらがパオ・バイレイの成魚。大きさは約12㎝ほど。体に「皮弁」という毛のように見える軟らかい突起物がたくさんあります。
誕生後約2週間の稚魚。大きさは2~3㎝ほどで、皮弁が少し生えはじめてきたころです。
稚魚たちはその後も順調に育ち、すっかり大きくなりました。現在も「わざにふれる」ゾーンで展示中です。
さて、さかのぼる事2020年7月。パオ・バイレイのお腹を超音波検査しました。そのときの画像です。
白く丸い円がいくつかあるのがわかると思いますが、この一つ一つが卵です。
パオ・バイレイは見た目ではオス・メスの判別が難しいのですが、超音波検査の結果、この個体はメスで卵巣が発達している、と診断することができました。
この卵たちは残念ながら孵化には至りませんでしたが、このような検査や研究を積み重ねた結果、その後国内初繁殖につながりました。
こちらが稚魚が誕生する直前の卵。
卵の大きさは約3ミリ。フグの中ではトップクラスの大きさです。すでに眼があり、まるでこちらを見ているかのようです。
国内初繁殖の裏側のストーリーのご紹介でした。