うごきにふれる
2022.06.08
ママキュレーターになって①
皆さまこんにちは。実は私、昨年6月に出産、約1年の間産休と育休を取得して、先月仕事復帰したばかりの「ママキュレーター」です(自分で言うのは恥ずかしいのですが、、、汗)。
これまでニフレルでたくさんの命の誕生に接し、成長を見守ってきたのですが、実際に自らが当事者となると、
「ああ、先輩ママたち本当にごめん。すごかったんだね君たちは」
と思うことが多々出てきます。そんなわけで、今回からママ目線で生きものの誕生や子育てのお話をしたいと思います。
少し前の話ですが、2018年。一年のうちにいろんな生きものが誕生する"大ベビーラッシュ"がニフレルに訪れました。当時私は新入社員で、動物担当のキュレーターをしていたこともあり、生きものの赤ちゃんに触れる機会が多かったです。
中でも印象深かったのが、アメリカビーバーの「ジャスミン」。
2018年6月12日の朝、「カフェ・ラテ・モカ」の3つ子を出産しました。
本当に突然で、事前に前触れや体重の変化がなく、朝出勤したら生まれていた!だったのです。ただ、今思い返せば、食べて、寝て、ゴロゴロするのをくり返しで、おやつのペレットを夫の「アラジン」よりも多く食べていました。
『なんか太った?もっと運動しなきゃ~!』
などと呑気な事を思っていましたが、 そら子ども産むんだから太るよ~~~~!!!!と今となっては思います。しかも、出産前日までしっかりと泳いで運動もしていました。すごい。理想の出産前すぎる...。
また、3つ子たちをすぐ返すとはいえ、体重測定や水槽の掃除の度に「ジャスミン」とは違う場所に連れて行ったりしていましたが、 とても初産とは思えぬどっしり感でいつも落ち着いて待っていてくれました。
私であればそんなことをされるとガルガル~~~!!と言わんばかりに威嚇をするかもしれません。
いや、もしかしたら人間的に言うと、病院で助産師さんや看護師さんに赤ちゃんを預ける感覚?それなら確かに安心です。夜(ビーバーは夜行性なのでどちらかというと日中ですが)もしっかり眠れるかも...。その意味では私たちキュレーターも少しは育児の役に立てていたのかもしれませんね。
また、3つ子たちが少し大きくなった頃、ついに水槽へ"出陣"しスイスイ泳ぎ始めました。 初入水の時はこちらがビックリして思わず3つ子たちを引き留めようとした覚えがあります。
3つ子は上手にぷかぷか、スイスイ泳ぎ出し、それを見ていた「ジャスミン」と「アラジン」はのそのそと動き出し水に入ると、子たちを抱え陸上に戻してしまいます。
何度も何度も繰り返し続く親と子の攻防。それを見て、『泳がせてあげればいいのに...』と当時は思いましたが、今ではこう思います。
『元気に遊んでほしい...、けど気が気でない!!! ケガだけはしないで~~~~!!!』
もしかしたら「ジャスミン」と「アラジン」もこういう気持ちだったのかもしれません。
3つ子たちはその後立派に成長し、別の園館に巣立っていきました。 現在は「ジャスミン」と「アラジン」が2頭仲良くのんびりとした生活を送っています。
やっぱりアメリカビーバーは見ているだけで癒されますね...。 子育てお疲れ様でした、ジャスミン、アラジン。
ボリュームたっぷりの内容になってしまったので、他の先輩ママたちの話は 別に書こうと思います! 次回もお楽しみに~~~~~!!!