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わざにふれる

2021.08.11

カイカムリ祝1歳!~ヒストリー編~   

お客様による種名板を背負うツイートがバズって、一躍脚光を浴びることとなったカイカムリblog210811_1200×630_8.jpg

マイナビニュースアベマTVなど各種ネットメディアだけでなく、朝日新聞(8月8日号)、そしてついにはめざましテレビの『ココ調』(8月11日放送)にまで登場してしまいました!カイカムリ史上初の快挙達成かもしれません笑

 

では、あらためてカイカムリとはどういう生きものなのかと言いますと、、、、

・標準和名:カイカムリ 英名:Japanese sponge crab 学名:Lauridromia dehaani
・十脚目カイカムリ科に属するカニの仲間
・インド洋、太平洋に分布し、日本近海にも生息。水深50~150mの砂泥底や礫底で底性生活を送る。2対4本の脚を使い、ホヤやカイメンなどを背中につけカモフラージュする習性がある。雑食性でヒトデなども食べる。最大で約10cmに達する。
・カイカムリの名の由来は『貝被り』

 

また、話題になった個体は、昨年7月28日にニフレルのバックヤードで誕生しました。ちょうど1歳になったばかりです。搬入した親ガニがすでに卵を持っていたので、ふ化させて育てました。誕生時の大きさは1㎜にも満たない、小さな小さな命です。今回は1歳を記念し、その成長記録をお届けします。

 

<2020.7.28>カイカムリ誕生
カイカムリのゾエアをバックヤードにて回収。数は正確には不明ですが、見た目では1,000匹以上いるようでした。大きさ1㎜以下です。とても小さくて写真が撮れないのでイラストを描いてみました。こんな形をしています。blog210811_1200×630_1.jpg

 

<2020.7.29>プランクトン類の給餌を開始
カニの仲間は生まれてからカニの形になるまで、形と名前が変わり成長していきます。
カイカムリの場合、ゾエア→メガロパ→稚ガニです。
チョウなどの昆虫が幼虫→蛹→成虫と成長するのをイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。

 

<2020.8.1> ゾエア脱皮殻を初回収
育成容器内に脱皮殻らしきものを発見。大きさはあまり変化が無いようでした。

 

<2020.8.3~10>繰り返し脱皮、成長
2日に1度のペースで脱皮殻を確認。計5回回収。 ゾエア期の脱皮は4期との報告例があるので、5回の回収になったのは、脱皮時期のずれによる回収回数の増加だと考えられます。脱皮をするたびに徐々に姿が変わっていくそうですが、見た目や大きさの変化を実感できたのは3回目の脱皮からでした。この時の大きさは約1.5㎜。  

 

<2020.8.13>メガロパ確認
数個体がメガロパに成長。ゾエア個体の捕食を防ぐため、分けて飼育開始。

 

<2020.8.14~19>続々とメガロパに
50匹以上がメガロパに成長するものの、ゾエア期から数が徐々に減少。共食いによるものと考えられました。対策としてブラインシュリンプという初期に与えていたエサよりもサイズが大きいものに変更。ピンセットで1匹1匹に与えると、自身の体長とほぼ同じ大きさにもかかわらず、しっかりつかんで食べ始めました(かわいい)。1日3回以上、時間を見つけては給餌しましたが、安定して成長したのは10匹でした。

 

<2020.8.22> 遂に稚ガニに!
メガロパから2回脱皮を行い、成体と同じ形に成長!この段階で貝を背負う後ろ脚もあり、とても感動しました。blog210811_1200×630_2.jpg

 

<2020.8.23~29> 脱皮不全などで数がさらに減少
脱皮がうまくいかなかったり、エサを食べなかったりなどで、立派に成長したのはわずか2個体。このデータから次回育成のチャンスがあればしっかりと反映させ、より多く立派に成長させるぞと、強く思いました  

 

<2020.9.2> 展示デビュー
摂餌も安定して来たので、「わざにふれる」ゾーンにて展示デビュー。まだ大きさは1.5㎝程なので、水槽内に固定した小さなプラスチックケースで展示。小さい体ながらも立派に貝殻を背負う姿をお客様に見て頂けました。うれしい!!blog210811_1200×630_5.jpg 

 

<2020.10.9~31> ハロウィンエンリッチメントにも参加
かぼちゃのフェルトを渡すとすぐに貝殻から背負いなおしました笑。 フェルトの生地が爪にかかりやすくて背負いやすかったのかもしれないですね(かわいい)。blog210811_1200×630_6.jpg

 

<2020.3.8> 兄弟?姉妹?と同居開始
大きくなってケースが手狭になってきたので、ケースの外で同居開始。 2匹そろって貝殻を背負う姿や、貝を取り合う姿も(とてもかわいい!)。blog210811_1200×630_7.jpg 

 

<2021.3.28> 1個体をバックヤードに
同居開始から約2週間。お互いに接触する回数が多くみられ、 闘争も始まったので、足などの脱脚を防ぐため、1個体をバックヤードに移動。結果的に2匹そろってご覧いただけたのはかなりレアとなりました。

 

そして現在。種名板を背負う姿で一躍脚光を浴び、幼体の時とはまた別の意味で目が離せない存在になっています。

バックヤードで密かに集めていた脱皮殻を並べてみました。blog210811_1200×630_4.jpg一番左がメガロパ、その右側が稚ガニです。稚ガニになってから計9回の脱皮を繰り返し、甲羅の幅は8.5㎝にまで成長しています。

 

なお、7月27日にもインスタライブで成長記録のお話をさせてもらっていますので、よろしければ下記からご覧くださいね。sns-ico-ig.jpg

 

次回は「エピソード編」をお届けします!

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