およぎにふれる
2021.03.14
生命にふれる ~ブロンズパッファーの人工繁殖~
「およぎにふれる」ゾーンで、ブロンズパッファーを展示しています。ゴールデンパッファーとも呼ばれ、フグの仲間にしては長めの背びれとしりびれをもっており、これらをヒラヒラとなびかせて泳いでいます。
ところで、体の色はブロンズ?ゴールデン?
実はどちらも正解です。背部からみるとブロンズ、下から体側をみあげるとゴールデンにみえますよ。オリンピックイヤーイチオシのメタリックボディです。
そのブロンズパッファー、バックヤードで人工繁殖に成功しました!ニフレル初どころか、世界でも繁殖に成功して無事成長した、という報告はありません。
人工授精後、卵を顕微鏡で観察していたところ、卵割を確認できたものの、正常に発生がすすんでいるかどうか確信が持てませんでした。が、顕微鏡下で「動いている!生きている!」循環機能らしきものを確認できたのです。
卵の大きさは約1ミリ。無事にふ化するの?うまく育てられるだろうか?楽しみな心配事が生まれた瞬間でもありました。
そして人工授精から2日後、数匹がふ化しました!
大きさは約3ミリ。大きな卵黄を持ち油球も確認できます。口はまだ開いていません。卵黄はふ化直後から急速に吸収されていきます。
この後、口が開きました。
体の大きさは約5ミリ。このあたりから外部からの栄養(餌となるプランクトン)をとり入れて、成長していってもらえれば、、、。
ところが、ふ化から約1週間、これ以上育つことはありませんでした。
初めての繁殖で「わからないことだらけ」、ですが同時に「わかったこともたくさん」あります。
親魚のコンディションがよければ、今回の経験を活かし、またチャレンジしたいと思います。